管用ねじ/管用平行ねじ/管用テーパねじ
ネジ用語において、”(1)ねじ基本”の分類の中で、”(c)形式”に分類されている用語のうち、『管用ねじ(くだようねじ)』、『管用平行ねじ』、『管用テーパねじ』のJIS規格における定義その他について。
一般に用いるネジ(ねじ)の”ネジ基本”及び”ネジ部品(座金・ピン・リベットを含む)”に関する主な用語として、ねじ用語(JIS B 0101)において、”(1)ねじ基本”の分類の中で、”(c)形式”に分類されているネジ用語には、以下の、『管用ねじ(くだようねじ)』、『管用平行ねじ』、『管用テーパねじ』などの用語が定義されています。
ねじ用語(JIS B 0101)
⇒【(1)ねじ基本 > (c)形式 】
分類: ねじ用語 > (1)ねじ基本 > (c)形式
番号: 1316
用語: 管用ねじ(くだようねじ)
定義:
管、管用部品、流体機器などの接続に用いるネジ。
平行ネジとテーパねじとがあり、テーパねじではテーパを1/16にとるのが普通である。
対応英語(参考):
pipe thread
分類: ねじ用語 > (1)ねじ基本 > (c)形式
番号: 1317
用語: 管用平行ねじ(※1)
定義:
機械的結合を主目的とする管用ねじ(JIS B 0202 参照)。
備考:
JISは ISO 228-1 に基づいて規定している。
対応英語(参考):
parallel pipe thread
分類: ねじ用語 > (1)ねじ基本 > (c)形式
番号: 1318
用語: 管用テーパねじ(※2)
定義:
ネジ部の耐密性を主目的とする管用ネジ(JIS B 0203 参照)。
備考:
JISは ISO 7-1 に基づいて規定している。
対応英語(参考):
taper pipe thread
(※1)
管用平行ねじについては、以下のJIS規格があります。
JIS B 0202
管用平行ねじ
この規格では、管用平行ネジについて規定されているもので、管、管用部品、流体機器などの接合において、機械的結合を主目的とするネジに適用されます。
管用平行ネジの種類は、管用平行おねじ及び管用平行めねじとし、管用平行おねじの等級は、有効径の寸法許容差によって、A級とB級とに区分されます。
管用平行ねじの表し方は、”G”の記号をもって表されます。
おねじの場合は、ネジの呼びの後に等級を表す記号(A又はB)をつけます。
左ねじの場合は、更にそれらの後に LH の記号を付けます。
例1.おねじA級の場合 ⇒ G11/2A
例2.おねじB級の場合 ⇒ G11/2B
例3.めねじの場合 ⇒ G11/2
例4.左ねじの場合 ⇒ G11/2ALH
(※2)
管用テーパねじについては、以下のJIS規格があります。
JIS B 0203
管用テーパねじ
この規格では、管用テーパねじについて規定しているもので、管、管用部品、流体機器などの接合において、ねじ部の耐密性を主目的とするネジに適用されます。
管用テーパねじの種類は、管用テーパおねじ、管用テーパめねじ及び管用平行めねじがあります。
なお、ここでいう管用平行めねじは、管用テーパおねじに対して使用するもので、JIS B 0200(管用平行ねじ)に規定する管用平行めねじとは寸法許容差が異なります。
管用テーパねじの表し方は、テーパおねじを記号”R”、テーパめねじを記号”Rc”、平行めねじを記号”Rp”を用いて表します。
左ねじの場合は、それらの後に LH の記号を付けます。
例1.テーパおねじの場合 ⇒ R11/2
例2.テーパめねじの場合 ⇒ Rc11/2
例3.平行めねじの場合 ⇒ Rp11/2
例4.左ねじの場合 ⇒ R11/2LH
なお、ネジの呼び PT31/2 及び PT7〜PT12 の管用テーパねじ、並びにPS31/2 及び PS7〜PS12 の管用平行めねじは附属書に規定されています。