単独有効径/総合有効径
ネジ用語において、”(1)ねじ基本”の分類の中で、”(d)はめあい”に分類されている用語のうち、『単独有効径』、『総合有効径』のJIS規格における定義その他について。
一般に用いるネジ(ねじ)の”ネジ基本”及び”ネジ部品(座金・ピン・リベットを含む)”に関する主な用語として、ねじ用語(JIS B 0101)において、”(1)ねじ基本”の分類の中で、”(d)はめあい”に分類されているネジ用語には、以下の、『単独有効径』、『総合有効径』などの用語が定義されています。
ねじ用語(JIS B 0101)
⇒【(1)ねじ基本 > (d)はめあい 】
分類: ねじ用語 > (1)ねじ基本 > (d)はめあい
番号: 1414
用語: 単独有効径
定義:
(1)平行ねじ(※1)の場合、軸線に沿って測ったネジ溝の幅が規定上のピッチの1/2であるような仮想的な円筒の直径(付図1414)。
(2)テーパねじ(※2)の場合は、テーパ面に沿って測ったねじ溝の幅が、テーパ面に沿って測った規定上のピッチの1/2であるような円すいの直径。
付図1414 単独有効径
対応英語(参考):
simple pitch diameter
分類: ねじ用語 > (1)ねじ基本 > (d)はめあい
番号: 1415
用語: 総合有効径
定義:
単独有効径にピッチ誤差の有効径当量及び半角誤差の有効径当量を加算した(めねじの場合は、差し引いた)もの。
対応英語(参考):
virtual pitch diameter
(※1)
平行ねじとは、ネジ山をもった円筒の外面又は内面にあるネジのことです。
なお、管用平行ねじ(JIS B 0202)は、管、管用部品、流体機器などの接合において、機械的結合を主目的とするネジに適用されます。
管用平行ネジの種類は、管用平行おねじ及び管用平行めねじとし、管用平行おねじの等級は、有効径の寸法許容差によって、A級とB級とに区分されます。
管用平行ねじの表し方は、”G”の記号をもって表されます。
おねじの場合は、ネジの呼びの後に等級を表す記号(A又はB)をつけます。
左ねじの場合は、更にそれらの後に LH の記号を付けます。
例1.おねじA級の場合 ⇒ G11/2A
例2.おねじB級の場合 ⇒ G11/2B
例3.めねじの場合 ⇒ G11/2
例4.左ねじの場合 ⇒ G11/2ALH
(※2)
テーパねじとは、ネジ山が円すいの外面又は内面いあるネジのことです。
なお、管用テーパねじ(JIS B 0203)は、管、管用部品、流体機器などの接合において、ねじ部の耐密性を主目的とするネジに適用されます。
管用テーパねじの種類は、管用テーパおねじ、管用テーパめねじ及び管用平行めねじがあります。
ここでいう管用平行めねじは、管用テーパおねじに対して使用するもので、JIS B 0200(管用平行ねじ)に規定する管用平行めねじとは寸法許容差が異なります。
管用テーパねじの表し方は、テーパおねじを記号”R”、テーパめねじを記号”Rc”、平行めねじを記号”Rp”を用いて表します。
左ねじの場合は、それらの後に LH の記号を付けます。
例1.テーパおねじの場合 ⇒ R11/2
例2.テーパめねじの場合 ⇒ Rc11/2
例3.平行めねじの場合 ⇒ Rp11/2
例4.左ねじの場合 ⇒ R11/2LH
なお、ネジの呼び PT31/2 及び PT7〜PT12 の管用テーパねじ、並びにPS31/2 及び PS7〜PS12 の管用平行めねじは附属書に規定されています。