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溶接ナット/座金組込み六角ナット



ネジ用語において、”(2)ねじ部品”の分類の中で、”(f)ナット”に分類されている用語のうち、『溶接ナット』、『座金組込み六角ナット』のJIS規格における定義その他について。

一般に用いるネジ(ねじ)の”ネジ基本”及び”ネジ部品(座金・ピン・リベットを含む)”に関する主な用語として、ねじ用語(JIS B 0101)において、”(2)ねじ部品”の分類の中で、”(f)ナット”に分類されているネジ用語には、以下の、『溶接ナット』、『座金組込み六角ナット』などの用語が定義されています。

ねじ用語(JIS B 0101)
⇒【(2)ねじ部品 > (f)ナット 】


分類: ねじ用語 > (2)ねじ部品 > (f)ナット

番号: 2628

用語: 溶接ナット(※1)

定義:
座面に突起部を設け、鋼板に溶接して用いるナット。
JIS B 1196 は、次の3種類を規定している。
また、それぞれの種類には、幾つかの形式がある。
(1)六角溶接ナット(1A形、1B形、1F形)[付図2628(1)]
(2)四角溶接ナット(1C形、1D形)[付図2628(2)]
(3)T形溶接ナット(1A形、1B形、2A形、2B形)
付図2628(1) 溶接ナット(六角溶接ナット)
付図2628(1) 溶接ナット(六角溶接ナット)
付図2628(2) 溶接ナット(四角溶接ナット)
付図2628(2) 溶接ナット(四角溶接ナット)

対応英語(参考):
weld nut
(1) hexagon weld nut
(2) square weld nut
(3) T-shape weld nut


分類: ねじ用語 > (2)ねじ部品 > (f)ナット

番号: 2629

用語: 座金組込み六角ナット

定義:
六角ナットの座面側に、皿ばね座金
(※2)又は波形ばね座金(※3)などを組み込んだナット(付図2629)。
組み込まれた座金は、ナットに対して自由回転ができ、かつ、ナットから落ちないようになっている。
付図2629 座金組込み六角ナット
付図2629 座金組込み六角ナット

対応英語(参考):
hexagon nut and spring washer assemblies


(※1)
溶接ナットについては、以下のJIS規格があります。

JIS B 1196
溶接ナット

この規格では、一般に用いる鋼製の溶接ナットについて規定されています。
この溶接ナットは、プロジェクション溶接又はスポット溶接して用います。
プロジェクション溶接とは、母材の溶接箇所に形づくられた突起部を接触させて電流を通し、抵抗熱の発生を比較的小さい特定の部分に限定するようにして行う抵抗溶接のことです。
また、スポット溶接とは、重ね合わせた母材を、先端を適当に成形した電極の先端で挟み、比較的小さい部分に電流及び加圧力を集中して局部的に加熱し、同時に電極で加圧して行う抵抗溶接のことです。
スポット溶接には、溶接電流の流し方などの違い、その他により、主に以下のようなスポット溶接の種類が挙げられます。
・(スポット)ウェルドボンド(ウェルドスルー法、キャピラリーウェルド法)
・ダイレクトスポット溶接
・インダイレクトスポット溶接
・シリーズスポット溶接
・ロールスポット溶接
・マルチスポット溶接

(※2)
皿ばね座金とは、皿状をしたバネ座金のことです(下図参照)。
皿ばね座金
皿ばね座金

(※3)
波形ばね座金とは、ばね座金(2708)を波形に曲げた座金のことです(下図参照)。
波形ばね座金
波形ばね座金